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全社員の生産性を支える、コーポレートITグループの取り組み。

Visionalの生産性向上の観点でとても重要な役割を担っているのが、社内ITインフラの整備などを担う情報システム本部のコーポレートITグループです。社員からは、親しみを込めて「コポティ」と呼ばれています。2019年8月に開催された半期に一度の社内表彰式「BizReach Awards」では「優秀チーム賞」にも選ばれました。

今回は、コポティの中村進太朗さんに、様々な施策について話を聞きました。

※本記事は、2019年10月31日に、前身ブログ「Reach One」で公開したものを、一部編集した上で転載したものです。


プロフィール

中村 進太朗/Nakamura Shintaro
1989年生まれ。SIerを経て、事業会社の情報システム部を経験した後、2015年6月に株式会社ビズリーチへ入社。情報システム本部コーポレートITグループの一員として、全社のネットワーク・インフラ、ハードウェア、それに付随するITサービスの提供、および運用を担当。現在は、主にグループの組織マネジメント、PM業務を行っている。


会社の成長に合わせて、社員が業務に集中できる環境を整備し続けていく。

──はじめに、コポティの業務について教えてください。

社員が業務に集中できる環境を整備するために、社内ITインフラに関する業務全般を行っています。具体的には、パソコンなどハードの準備やキッティング(各種サービスのインストールなど)、それに付随するITサービスやソフトウェアの手配から、社内サーバや社内ネットワークの設計、構築、運用、障害対応、ITプロジェクトの業務推進などです。また、セキュリティについては、専任の部署であるセキュリティ室と連携しながら進めています。

──中村さんが入社した当時と現在で何か変わったことはありますか?

2019年10月現在で、ビズリーチには約1,300名ほどの社員が在籍していますが、私が入社した2015年は、まだ400名ほどでした。それから、社員やスタッフの数が毎月急激に増え、パソコンの準備やインフラの整備に追われる日々が続きました。

その頃、東京のオフィスはまだ2つのビルで合計3フロアだけでしたが、今は6つのビルで計15フロア以上にまで広がりました。合わせて、大阪、名古屋、福岡、福島にも拠点が広がっています。これまでも、ネットワークは人数や規模が大きくなることを想定して構築してきましたが、現在も会社の成長に加えて社員数が増え続けているので、日々、新たに整備が必要になっています。

──社員の増加に伴って、コポティの体制はどのように変化しているのでしょうか?

私が入社した当時のコーポレートIT関連のスタッフは、兼任だったメンバーも含めて7名でしたが、現在はアルバイトの方も含めて12名です。会社全体の社員数は3倍以上に増えましたが、私たちの部署はそれに比例して増えているわけではありません。そのため、少ないリソースで合理的に施策を進めることを意識して仕事に取り組んでいます。

──具体的にはどのようなことに取り組んできたのですか?

2018年には、シングルサインオンの導入や、拠点ごとにインターネットを集中管理する仕組みの構築、古くなってきた無線LANを新しい規格に変える準備など、負荷が大きくなってきたネットワークの整備を中心に改善を行いました。なお、全社員へiPhoneを支給したことに伴い、社内で利用するツールはモバイル対応しているものを選ぶようにしています。

また、現在は、オフィスの数が増えてきたので、Web会議システムの試験的導入を行っているところで、利用率なども見ながら、今後の展開を検討していく予定です。(※2020年12月時点では、後述の「ServiceNow」も併せ、ある程度環境が整ってきたこともあり、更なる業務の最適化に向けて運用フローの再設計を行い、効率化、自動化を重点的に進めています。)


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2019年8月の「BizReach Awards」で「優秀チーム賞」を受賞した時。


仕組み化を進めることで、社員からの問い合わせ件数の減少を目指す。

──現在、他に進めている施策について教えてください。

今期の大きな変革としては、10月からワークフローのプラットフォームを「ServiceNow」に変更したことです。今まではそれぞれの業務ごとに異なるアプリケーションを使っていたので、連携に手間がかかっていたこともありましたが、「ServiceNow」によって連携がスムーズになり、それによって改善されたことが多くあります。

例えば、メインの社内コミュニケーションツールとして利用しているSlackと連携できるようになったことで、今までメールでしか通知できなかった内容が自動的にSlackに届くようになり、作業効率がアップしました。

また、「ServiceNow」はITILという、ITサービスマネジメントの成功事例を体系化したガイドラインをベースに設計されているので、今後はそれに沿って良いところを積極的に取り入れながら、ITのオペレーションを改善し続けていきたいと思っています。

将来的に、「ServiceNow」を開けば、問い合わせ窓口や各種申請フォームなど、業務を進めるうえで必要なものが全て揃っている状態を目指します。できるだけ一つ一つの問い合わせフローや承認フローなどをシステム化することで、全社としての生産性向上を見込めますし、また、社員からの問い合わせの件数が減り、私たちコポティの負担を減らすこともできます。実際に、今まで進めてきたシステム化の成果として、社員からの問い合わせの件数は減少してきています。今後も、毎回質問しなくても、社員が「ServiceNow」を開くことで、自ら疑問を解消できる仕組み作りを進めていきたいと考えています。

──その他に、社内の生産性を向上させるために実施している施策はありますか?

現在進めているのは、社内のmacOSシェアを上げることです。Macの場合は、パソコンの立ち上げと同時に、ビズリーチが契約したソフトウェアを自動的にインストールするプログラムを利用しているので、キッティング作業がほぼ必要なくなりました。Macのキッティングがなくなっただけでも、私たちの負担が大きく減っているんです。

──今後は、全てのパソコンをMacに移行していく予定なのですか?

Macを推奨するものの、強制的なMacへの移行は行っていません。入社時やパソコンの交換のタイミングで、Macにするか、Windowsにするかを自由に選んでもらっています。あくまでも、その社員にとっての仕事のやりやすさを優先しています。ただ最近は、プライベートでMacを使っている人が多いこともあり、デザイナーやエンジニアを中心にMacを選ぶ人が増えていて、社内の40%以上がMacを利用しています。

またmacOS用に、「Jamf PRO」の「self service」というアプリを社内で利用しています。どのオフィスのプリンターにも簡単に接続できたり、AppleIDを登録しなくともOfficeなどの業務上で必要なアプリをインストールできます。物理的な故障やOS起因のトラブルの報告も少ないので、問い合わせ件数を減らすことにもつながっています。


コーポレートITの観点から、会社の更なる成長にコミットする。

──コポティとして、大切にしている考え方や方針はありますか?

会社によっては、情報システム部門で「管理=守り」を優先するあまり、インターネットのアクセス制限を強くしすぎて、結果的に業務にブレーキをかけるケースもあると耳にしています。しかしビズリーチは、「インターネットの力で、世の中の選択肢と可能性を広げていく」というミッション(※取材当時のもの。2020年2月からは、Visionalとして「新しい可能性を、次々と。」というグループミッションを掲げる)のIT企業ですから、インターネットにおける制限はできる限りなくし、会社の生産性を優先する方針をとっています。

ただし、その分セキュリティはしっかりと担保しなければいけません。そこはセキュリティ室と密に連携して対策しています。自由に動くことはできるけれど、実は安全な柵で守られている。その柵をしっかりと作るというイメージです。

コポティとしても、コストはかかってもログはすべて取り、問題が起きた時に迅速に原因を追究できるようにしたり、デジタル証明書で認証を強化しています。認証については、現在シングルサインオンの導入と全社員へのiPhoneの支給が完了しているので、将来的にはシングルサインオンのログインをモバイル認証にしたり、iPhoneでオフィスの扉のキーロックを解除できるようにするなど、さらに利便性も追求していきたいですね。

──今、ビズリーチのコポティで働くことの魅力について教えてください。

ビズリーチは、常に進化しながら変化している会社なので、スピード感をもって仕事をしたい方にとっては、とても魅力的な環境だと思います。作業をテンプレート化する前に新たな壁が現れることも多いので、いつまでも飽きることはないと思いますよ。

この一年で「Jamf PRO」や「Service Now」、iPhoneの支給など、社員の生産性向上のための基盤を整備してきました。今後は、これらのツールの活用をさらに推進しながら、基盤を強化していきたいと思っています。ゆくゆくは、全てのオペレーションが標準化され、その結果として、自動化される未来を描いています。その分、社員とのコミュニケーションをさらに深めて、より本質的な経営課題を解決していきたいと考えています。

創業10周年を迎え、ビズリーチは新たなフェーズに進んでいます。それに伴って、コポティの重要性も高まってきていますし、新しい課題に直面することも増えていくと思います。今まで出会ったことがない課題って、すごくワクワクしますよね。経営方針や会社のフェーズを理解したうえで、自分が持っている技術や知識をどう活かして課題を解決するかを考えることが、この仕事の楽しさであり魅力の一つだと思います。

──今日はどうもありがとうございました!


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