Visional代表・南、日本代表としてEOY世界大会に参加。新しい学びに満ちたモナコでの4日間をレポートします。
ビジョナル株式会社・社長室の田澤玲子です。
私は、ビズリーチが創業される前のタイミングでジョインし、これまで15年間にわたり、代表の南(壮一郎)さんをはじめとしたVisionalの仲間たちとともに歩み続けてきました。現在は、主にPRやインターナルコミュニケーションなど社内外のコミュニケーションを担当しています。
2023年12月、南さんが、EY Japanが主催するアントレプレナー表彰制度「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2023ジャパン」(略称:EOY 2023 Japan)において、2023年度の日本代表に選出されました。そして、2024年6月、モナコ公国で開催された世界大会「EY World Entrepreneur Of The Year」(略称:WEOY)に日本代表として参加しました。
私は、プロジェクトメンバーの一人として、南さんやEOY Japanチームの皆さん、日本代表選考委員の方と一緒にWEOYに参加してきました。この記事では、WEOYの現地のレポートを、私自身が感じたことを交えながらお届けします。
EOY 2023 Japanのファイナリストの中から日本代表に選出。
EOYは、より良い社会の構築を目指し、目標に向かって邁進するアントレプレナーの努力と成功を讃える国際的な表彰制度です。現在では、世界60ヶ国、145都市で開催、日本では2001年より本表彰プログラムを開始しました。
2023年度のEOY 2023 Japanでは、アントレプレナー精神はもちろんのこと、より良い社会の構築の実現のために長期的価値を実現し、成長を続け、社会に大きな影響を与えているか、など4つの選考基準に基づく選考の結果、マスター・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー部門1名、エクセプショナル・グロース部門2名、リージョナル・バイタライゼーション・リーダー部門7名の計10名のアントレプレナーがファイナリストとして選ばれ、その中から南さんが2023年度の日本代表に選出されました。
今回、評価していただいたポイントは、主に、今までとは全く違ったイノベーティブな手法で社会にとって活力が一段と増すようなビジネスモデルをつくったことや、南さん自身のアントレプレナー精神、そしてその実行力、自分自身を語る力です。(ぜひ、選考委員長・藤森義明氏による総評も合わせてご覧ください。)
日本代表に選出された際の南さんのコメントを紹介します。
また、WEOYのホームページでは、南さんのメッセージ動画(約1分)とコメント(英語)が掲載されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひ合わせてご覧ください。
Share the joy of Soichiro “Swimmy” Minami’s winning moment at Entrepreneur Of The Year Japan.
いざ、WEOYへ。世界各国のアントレプレナーとの4日間にわたる交流の日々。
EOY 2023 Japanの約半年後の2024年6月、モナコ公国で開催されたWEOYに日本代表として参加しました。
WEOYは、世界各国で社会に貢献しようと挑戦を続けるアントレプレナーたちを讃える場として、2001年より毎年開催されている国際的なイベントです。世界の様々な国や地域から選出された代表のアントレプレナーを讃え、その中から、その年の”The Best of the Best”として、世界を代表するNo.1のアントレプレナーが選出・表彰されます。
世界一を決定するまでのプロセスとして、まず、選考書類の提出やオンラインインタビューがありました。そしてモナコ現地では、WEOYのジャッジと各国代表とのセッションを通して様々なトピックでディスカッションが行われ、アントレプレナーとして何を目指したいのかを何度も問われ続けました。
南さんは、Visional Wayのバリューの一つ「変わり続けるために、学び続ける」を誰よりも率先して体現するように、モナコでの4日間を通して、47の国や地域から選ばれたアントレプレナーの方々と交流を図り、とても多くの学びや気付きを得ていました。
また、交流を重ねる中で、各国の多くの方々から、Visionalのこれまでの歩み、これから目指す未来について共感をいただきました。今回、Visionalの仲間を代表して現地に参加させていただく中で、そうしたシーンの数々に立ち会えたことがとても嬉しかったです。
Visionalの仲間たちの取り組みが、こうして世界各国のリーダーたちから支持・共感をいただけたのは、ひとえに、これまで私たちをご支援してくださった全ての皆様のおかげです。いつも本当にありがとうございます。
モナコは、ゴールではなく、これから先の未来へ向けた新しいスタートライン。
昨年12月からの半年間、私たちチームメンバーは南さんとともに、世界No.1になることを目指して全力で準備をしてきました。また、モナコ現地での4日間も変わらぬ思いで過ごしました。しかし、今回、世界一に選ばれたのはインド代表の方でした。
このチームなら、そしてVisionalなら、きっと世界一になれる!と本気で信じていたからこそ、発表された瞬間はとても悔しかったです。南さんも、私たちと同じ気持ちでした。表彰式後、南さんが一緒に伴走してくださったEOYチームの皆さんに送ったコメントに、私自身とてもインスパイアされたので、ここでご紹介させていただきます。
スイミーとVisionalの仲間たちのジャーニーは続く。
今回、南さんは、WEOYへSoichiro Swimmy Minamiという名前でエントリーし、モナコでは、いろいろな方から「なぜSwimmyなんですか?」と聞かれていました。ここで私から、Swimmyというミドルネームの由来について紹介させていただきます。
日本代表に選出された際のコメントの中でも少し触れられていたように、南さんは、6歳から13歳まで、父親の転勤に伴いカナダに住んでいました。そこで通っていた現地校では、自分が学年唯一のアジア人。南さんは当時のことを、「最初は英語が話せず、空気のような存在だった。」と振り返っています。
当時の南さんを勇気付けるために、その時の担任の先生がレオ・レオニの『スイミー』という絵本を渡してくれました。
物語の主人公は、赤い小さな魚たちの中に一匹だけ交じっている真っ黒なスイミーという名の魚。ある時、赤い魚たちは大きなマグロに食べられてしまい、泳ぎの得意なスイミーだけが逃げ出すことができました。スイミーはひとりで海を泳いでいると、岩影に怯えて隠れている赤い魚たちに出会います。一緒に泳ごうと声をかけましたが、大きな魚に食べられるのは怖いと返されてしまいます。
そこでスイミーは、みんなで体を寄せ合い大きな魚のフリをして、黒いスイミーが、その「目」になることを提案します。そして、みんなで一つの大きな魚になりきることで、怖い大きな魚を追い払うことができました。当時の南さんは、この絵本から、一人ひとりの個性は違ってもそれぞれに役割があり、そして、みんなで力を合わせることで大きな成果を出せることを学びました。
南さんがカナダにいた頃、ファーストネームのイニシャルを使って英語の名前を付ける慣習がありました。家族で話す中で、壮一郎のSから始まるワードで名前を付けることになり、そして、当時気に入っていた絵本から自分でSwimmyと命名しました。
帰国後、日本で中高時代を過ごし、大学はアメリカに行きました。その時も、SwimmyをミドルネームにしてSoichiro Swimmy Minamiと住民カードに登録し、アメリカでは今でもそれがオフィシャルな名前になっています。今回のWEOYでも、Soichiro Swimmy Minamiという名前で登録し、各国の方々から”Hi Swimmy!”と声をかけられていました。(ちなみに、私も日頃からスイミーと呼んでいます。)
6歳の時、ひとりぼっちから始まったスイミーの旅。カナダ、日本、アメリカの3ヶ国で教育を受け、社会に出てからは、毎回新しい業界に飛び込み、環境が変わるたびにアンラーニングし、学び直しを続けてきました。「自分は何者か?」と自らに何度も問い、もがき続けながら、自分の意思を信じ、諦めず行動し続けることで、一歩ずつ愚直に前に進み続けてきました。そして、その過程で、いつもスイミーに手を差し伸べて、力になってくれたのが、Visionalのメンバーをはじめ、これまでともに歩んできたたくさんの仲間たちです。
たったひとりで泳いでいたスイミーは、本当にたくさんの方々に支えていただきながら、社会の課題を解決するために事業づくりを続け、そして今回、世界の舞台で、Visionalがこれからさらに実現したい未来を伝える機会をいただきました。また、世界中の多くの方々に共感していただきました。
最後に、私自身が、今回WEOYに参加した中で感じたことについてお伝えさせてください。
私は、「みんなのチアリーダー」を人生のモットーとして掲げながら、15年前の何もなかった時から、Visionalの仲間たちと南さんのことを世界一信じ続けてきました。自分には自信がないのですが、社会に対して素晴らしいことをしていると私が思った人を信じる力だけは誰にも負けません。
今回WEOYに挑むにあたり、EOY日本代表選考委員とEOYチームの方々から「日本から世界一を輩出することが悲願です。南さんなら世界一になれる!」と強く背中を押していただき、南さんからも「せっかく日本代表に選んでいただいて、皆さんに期待していただいているので、どうしたら世界一になれるかを本気で考えてトライしたい。」と言われました。しかし正直に言うと、その時は、一番信じていたはずの私でさえ、「他の国の代表には世界で事業を展開する大企業が多い中、日本のみで事業を展開している今の私たちでは世界一は難しいのでは?」という気持ちがあったのも事実です。
でも、日本代表選考委員やEOYチームの皆さんをはじめ、多くの方々にご協力いただきながら、選考資料のメッセージをブラッシュアップし、ベストを尽くしました。そして、モナコに行ってから、南さんが自身の想いや目指す未来について堂々と語り、各国の方々に「共感しています。」「応援しています。」と声をかけていただいているのを近くで見ているうちに、「南さん、Visionalは世界一になれる!」と、いつものように世界一応援している自分がいました。表彰式で結果が発表された時に、声が出ないほど悔しいと思っている自分がいて、ここまで本気で信じていたのか!と自分に驚いてしまったほどです。
その時、はたと思い出しました。15年前、プロダクトもつくり途中で、何も実績がなく、南さんと仲間の想いしかなかった時に、「社会を変える素晴らしいことをしている人たちなので、たくさんの方々に知ってもらいたい!」と思い、ローンチの記者発表会をやったほうがいいと南さんに提案し、記者発表会を開催し、私たちは2009年4月に創業しました。
当時、創業取締役の永田(信)さんが「南さんは突き抜け続ける担当。突き抜け続けないと、私たちの成長は止まります。こぼれたボールは拾うので、徹底的に突き抜け続けてください。」と南さんに伝えた言葉が印象的で、今もよく覚えています。そして、徹底的に突き抜け続ける南さんの生き様は今も変わっていません。
志を熱く語り、仲間たちとともに前進し続ける。そうした一歩一歩の歩みの積み重ねによってこそ、今はまだ想像もできないような物語の次のチャプターが幕を開ける。今回のジャーニーを通して、南さんは私に、そうした大切なことを思い出させ、ワクワクさせてくれました。これからも、Visionalの仲間と南さんのチアリーダーとして、Visionalのグループミッション「新しい可能性を、次々と。」を実現できるよう、最前列で、もっともっと応援しようという信念がさらに強固になった半年あまりのジャーニーでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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