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法の力で、あらゆる可能性を実現する。Visionalの成長を支える法務室の哲学に迫る。

今回は、法務の観点から、Visionalグループの各事業の成長を支え、同時に加速させる役割を担っている法務室について紹介します。

過去記事は、こちら。

法務室の室長を務める小田将司さん、島﨑舞子さん、松本慎太郎さんにインタビューを行い、組織として大切にしている価値観や、今後の展望について話を聞きました。

※本記事内の写真の撮影は、ソーシャルディスタンスを保ちながら、撮影時のみマスクを外して行いました。


プロフィール

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小田 将司/Oda Masashi
2007年、東京大学法学部卒業。在学中に旧司法試験に合格し(旧61期)、2008年より西村あさひ法律事務所において、M&A業務やクロスボーダー企業法務に従事。2014年には三菱商事株式会社法務部に出向し、自動車・船舶・産業用機械に関するビジネスの海外展開を法務戦略面から支える。2015年より英国ケンブリッジ大学にて経営学修士課程(MBA)を履修。2016年より株式会社ビズリーチに参画。2020年2月より、法務室室長を務める。


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島﨑 舞子/Shimasaki Maiko
2007年、学習院大学法学部卒業。法科大学院卒業後、法律事務所勤務を経て、2016年より製薬会社の法務部に所属し、事業法務、コンプライアンス法務、知的財産法務、紛争訴訟対応等に従事する。2019年4月、株式会社ビズリーチ法務室に参画。


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松本 慎太郎/Matsumoto Shintarou
2008年、上智大学法学部卒業。大学卒業後、司法書士の資格を取得し、2009年より司法書士法人で不動産登記、商業登記、裁判所提出書類作成、訴訟等の業務に従事。2013年からは大学を設置する学校法人の総務・法務部門で、機関法務、コンプライアンス法務、個人情報保護対応等を担当。2020年6月、株式会社ビズリーチ法務室に参画。


「事業のための法務」を大切にする法務室のミッションや行動指針

──はじめに、法務室のミッションについて教えてください。

小田:私たちは、「法の力であらゆる可能性を実現する」というミッションを掲げています。チーム全員でディスカッションして策定した言葉であり、私たち法務室の哲学の表れでもあります。

Mission:法の力であらゆる可能性を実現する

私たちは、リーガルマインドを駆使して、事業が実現したい未来にコミットする。事業を中長期的に成長させ、社会課題の解決を通じて世の中を豊かにする。そのためには、時としてブレーキを踏むことを恐れてはいけない。しかし、それだけでは終わらせない。必ず事業が最大出力のアクセルで加速し続けられるよう、法の力で導いていく。

松本:ミッションを策定する前から、法務室では「事業のための法務」といった共通言語が用いられていました。こうした言葉たちを、これから新しく入社してくる仲間たちのためにも、改めてしっかりまとめたいと思い、私が叩き台を作り、みんなで何度も議論を繰り返しながら磨いていきました。時間はかかりましたが、一つ一つの言葉にこだわり抜くことができたので、とても良かったと思っています。

島﨑:法務という領域においては、何が正解であるか、それぞれの会社や個人ごとに考え方や価値観が異なることが多いので、こうして改めてみんなで議論をしてミッションを策定したことは、とても大きな価値がある試みでした。

法務-3

小田:また、法務室では、このミッションに加えて、組織として大切にしている3つのバリュー、および、そのバリューを体現するための具体的な行動指針をまとめた「十戒」を定めています。欲張って10個を超えていますが。

Value 1:経営目線と突き抜けた専門性

1-1. 条文に遡って考える
1-2. 分からないことを理由にしない
1-3. 自分なりの結論を持つ
1-4. 中長期的な視点で判断する
1-5. 意思決定を促すためのコミュニケーション

Value 2:Trust & Respect

2-1. 依頼の背後にある真意を探る
2-2. 対応の基本は相手の期待を超えること
2-3. 依頼部門との対話を重視する
2-4. アクション可能な提案をする
2-5. 依頼部門には分かりやすく伝える
2-6. 常に笑顔でいる

Value 3:圧倒的実行力

3-1. まずはやってみる
3-2. 代案なき否定はしない
3-3. 締め切りに対するコミットメント

島﨑:この「十戒」は、法務として働くうえで大切な仕事観をまとめたものです。定期的に「十戒」と向き合うことで、いつも初心を忘れずに気を引き締めて目の前の業務に取り組むことができます。

小田:2020年9月に「十戒」を制定しましたが、作るだけで終わりではなく、日々の業務で全員が実践できるレベルまで浸透させることを目指したいと考え、法務室の週次定例ミーティングで「今週の十戒」と題して「十戒」をもとにした事例を紹介する機会を設けています。

松本:このミーティングでは、それぞれが経験してきた「十戒」にまつわる経験を共有しながら、改めて、Visionalにおける法務の在り方について認識を合わせています。また同時に、過去の事例を振り返るだけではなく、今後に向けて、法務はどう在るべきかをディスカッションする場にもなっています。


ミッションの実現に向け、「仲間づくり」に注力し続ける。

──現在の組織体制について教えてください。

小田:私が2020年2月に室長になった当時は、正社員は3名しかいませんでしたが、その後、本業と並行して「仲間づくり」に注力し続け、2021年5月1日時点では、10名の正社員が在籍する組織となります。この人数規模だけ聞くと、「ある程度完成された組織なのか?」と思うかもしれませんが、全くそんなことはないというのが正直なところです。というのも、法務組織が拡大し始めたのはここ1年くらいのことで、まだまだ組織としてのインフラも不十分で、課題は本当にびっくりするくらい山積みです。それでいて、事業の数が10以上存在し、新規の取り組みも日常的に発生し続けているので、事業の成長を支えるためには、組織もまだまだ大きくしていく必要があると考えています。

法務-9

──松本さんは、法務室が大きく拡大し始めたタイミングに選考を受け、2020年6月にジョインしましたね。入社に至るまでの経緯について教えてください。

松本:もともとは、大学卒業後、司法書士法人で3年ほど実務の経験を積み、その後、学校法人で総務、法務担当として働いていました。当時は明確に転職について考えていたわけではありませんでしたが、小田さんより声をかけていただき、話を聞いてみることにしました。

そして、小田さんの「日本を強くしたい」という想いに共感し、また、Visionalの法務として各事業の成長を支えることは、世の中を良い方向へと変えていくことにつながると感じました。私自身、もともと、「世の中にとって意義のある仕事をしたい」と考えていたため、今このチャンスを逃したら一生後悔するかもしれないと思い、入社を決めました。

小田:それまで松本さんが積まれてきた経験や身に付けられたスキルも魅力的でしたが、選考において私が何よりも大切にしているのは、人柄と、Visionalが実現を目指す未来に共感していただけるかどうか、です。話し合う機会を重ねるなかで、松本さんのとても誠実な人柄に惹かれ、また、同じ未来に向けて歩んでくださる方であることを確信しました。今、こうして一緒に働けていることがとても嬉しいです。

──実際にVisionalに入社して働き始めて、どのようなことを感じましたか?

松本:それまで伝統的な学校法人で7年ほど働いていたので、Visionalのようなスタートアップで働き始めた時は、驚くことが多かったです。特に強く感じているのは、Visionalの仲間たちは、職種や立場を問わず、とても前向きであることです。同時に、みんなが同じ未来の実現に向けて、同じ方向を向いて事業づくりに取り組んでいることに驚きました。

また、日々絶え間なく変化し続ける会社だからこそ、法務として取り組むべきテーマが非常に多いと感じました。はじめは、学校法人とVisionalのような事業会社では適用される法律が異なり戸惑うこともありましたが、基本的な考え方は同じであるため、今では、これまでの経験を活かしながら、目の前の課題の解決に向けて取り組むことができると思っています。


法務室、拡大。「個」の集まりではなく、「チーム」としての強みを磨く。

──松本さんをはじめ、この約1年間で、新しい仲間が増え続けていますよね。法務室の雰囲気について教えてください。

松本:皆人柄がよく、和気あいあいと仕事に取り組んでおり、とてもいい雰囲気です。そうでありながら、「事業のための法務」という共通の価値観に基づいて、目標達成への意欲も高いですね。また、知的向上心も皆高く、自分も周囲もどんどん成長していくという前向きな空気を感じています。

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──なるほど、温かさと前向きさが印象的な組織ですね。仲間が増えたことで具体的にどういう変化が生まれましたか?

島﨑:もともとは、日々、目の前の業務をこなすのに手いっぱいでしたが、現在は新しい仲間が増えたことで、これまでは手を付けられなかった業務改善や仕組み作り、チーム内のナレッジ共有の施策などにも取り組むことができています。

小田:一方、会社や事業が成長し続けるなかで、法務室として対応しなければならない仕事も増え続けています。これまでは「個」の力でどうにかなっていましたが、今後は、更に「チーム」としての強みを磨き、効率を高めていかなければならないと感じています。

島﨑:別の観点で言えば、新しい仲間が加わったことで、業務の幅が広がり対応できる仕事の量が増えただけではなく、一つ一つの意思決定においても「チーム」としての強みを発揮できるようになり始めています。多様なバックグラウンドを持つ仲間が集まっているため、それぞれ異なる観点から意見を出し合い議論を重ねるなかで、事業の成長のための最適な解を導き出すことができるようになりました。

例えば、IT業界においては、世の中の流れに応じて後から法律が制定されることも非常に多いです。そうした新しい法律の解釈を巡っては、これまでの判例を参考にしますが、そうした過去の判例に、Visionalの各事業が新しく挑戦しようとしている取り組みが当てはまらないことも少なくありません。そんな時、多様な意見のもとに議論を重ねることで、最大限のリスクヘッジをしながら、同時に、事業の成長を加速させるための解を出すことができます。もちろんその分、意思決定に時間がかかることもありますが、多様な意見を取り入れたうえで結論を出すことは、法務室においてとても重要なことであると考えています。


法務室が思い描く未来。「価値あることを、正しくやろう」を実現するために。

──法務室として、今後どのようなことに挑戦していきたいと考えていますか?

小田:まず、グループ全体の法務リテラシーの底上げです。上場会社グループとなるに伴い、我々の社会的責任は今まで以上に高いものとなっていますし、求められるコンプライアンスの水準も高度なものになっていきます。お客様と接する社員一人一人が呼吸をするようにVisional Wayの一つである「価値あることを、正しくやろう」を意識できることが肝要で、そのためには何が「正しいこと」なのかを知らなければなりません。同時に、法務リテラシーの向上により、事業のフロントに立つ社員が、何が正しいことなのかを迷うことなく判断できるようになれば、事業の生産性も大きく向上すると確信しています。

また、法務の領域にとどまらず、「事業のためのバックオフィス」という思想を、グループ全体のバックオフィス組織に波及させていきたいとも思っています。我々は確かに法務領域で業務を行っていますが、あくまではそれは手段であり、目的は事業の成長と、それを通じた社会課題の解決。その意味では、他のバックオフィス組織も位置づけは同じであり、共に事業成長にコミットする組織であるべきだと思っています。バックオフィス全体が価値観を共有し、同じゴールに向かって動く、そんな強いバックオフィスを作りたい。そのためにまずは法務室が「事業のための法務」を誰よりも力強く体現したい。そんな想いを持っています。


法務の仕事を通して、会社の新しい文化をつくっていく。

──今後の展開に向けて、どのような方と一緒に働きたいと考えていますか?

松本:グループとして大切にしているVisional Wayや、私たち法務室のミッションやバリューに共感していただける方と一緒に働きたいと思っています。もし経験が足りていなくても、学び続ける姿勢を持ち、一つ一つの仕事に誠実に向き合うことができる方であれば、今のVisionalの成長環境を活かして、ご自身の活躍の場を広げていくことができると思っています。

島﨑:これまでの話とも重なりますが、「変わり続けるために、学び続ける」姿勢は、Visionalの法務室で働くうえで非常に大切な要素です。私たちが日々向き合うテーマの中には明確な答えがないものも多いですが、そうした環境にこそ面白さを感じ、変わり続けることができる方は、とてもマッチすると思います。

小田:繰り返しになってしまいますが、「事業のための法務」という価値観に共感していただける方、それに尽きます。加えて言えば、これから更に「チーム」としての強みを磨いていくために、今の法務室にはない要素、言い換えると、独自の経験やスキル、ビジネスパーソンとしてのキャラクターをお持ちの方と一緒に働けたら嬉しいです。

──今このタイミングで、Visionalの法務室にジョインするからこそ得られる経験について教えてください。

小田:Visionalが課題解決を目指す領域は多岐にわたっており、また、今後も新しい領域が増えていくであろうことを踏まえると、単一の事業を展開している事業会社と比べて、挑戦の機会は非常に多いと思います。もちろん、領域が異なれば適用される法律も変わるため、常に自分を成長させ続けていかなければいけませんが、それも含めて、とてもチャレンジングな環境です。

島﨑:Visionalでは、次々と新しい事業が生まれていくため、手を挙げれば、そうした新規事業の立ち上げフェーズにどんどん携わることができます。こうした挑戦と成長の機会は、Visionalの法務として働くからこそ得られるものだと思います。

松本:会社や各事業の成長に対して、まだまだ仕組みが整ってない点が多く、逆に言えば、一つ一つの仕事が、Visionalの文化をつくっていくことにつながると考えています。私の場合、前職では、既にそうした文化や慣習が確立されていましたが、今こうして、Visionalの文化づくりに携われていることに、とても大きなやりがいを感じています。

小田:Visionalグループは、上場という一つの山を越え、これから本当の意味で公器として社会に貢献していくフェーズとなります。上場会社であるからこその緊張感や、新たな事業成長機会への挑戦など、まさにこれからが法務組織の見せ場です。

この記事を読み、私たちの想いに共感してくださった方は、ぜひご応募いただけたら嬉しいです。お話しできる機会を楽しみにしています。


この記事の執筆担当者

松本 侃士/Matsumoto Tsuyoshi
1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2014年、音楽メディア企業に新卒入社し、音楽雑誌・ウェブサイトの編集や、採用などを経験。2018年、株式会社ビズリーチへ編集者として入社。現在は、人事統括室・採用マーケティンググループで、「ALL VISIONAL」の運営などを担当している。

撮影:住岡 梓


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