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Visional CTO 竹内真、「Visional Collection」に込めた“ものづくり”への想いを語る。

Visionalの渋谷オフィスのエントランスには、日本人の現代アーティストたちによるアート作品が展示されています。この「Visional Collection」と名付けられた展示エリアは、社員のみならず、社外の方たちも訪れていただける場所です。

「Dear Art」Life with Art Vol.03 Shin Takeuchi

今回は、竹内真さん(ビジョナル株式会社 取締役 CTO)に、「Visional Collection」が実現するに至った経緯や背景、この展示に込めた想いについて話を聞きました。

※本記事内の写真の撮影は、ソーシャルディスタンスを保ちながら行いました。


プロフィール

竹内 真/Takeuchi Shin
2001年、電気通信大学情報工学科を卒業後、富士ソフト株式会社に入社し、主に官公庁や大手通信会社向けのシステム開発に従事。2007年、株式会社リクルートにて全社共通基盤フレームワーク開発などに従事し、同時にSeasarプロジェクト内でOSS活動も開始。2008年、株式会社レイハウオリを創業。その後、ビズリーチの創業準備期に参画し、取締役CTOに就任。2020年2月、現職に就任。社外活動として一般社団法人日本CTO協会理事を務める。


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「新しいものをつくり続けていく」という意志表明。

──2020年2月、株式会社ビズリーチは、グループ経営体制への移行に伴い、Visionalとして新しいスタートを切りましたね。

はい。グループ経営体制へ移行する半年以上前から、「私たちは何を目指していくべきか」「どのような会社であるべきか」について何度も議論を重ねてきました。そして、Visionalとして歩み始めるタイミングで、「新しい可能性を、次々と。」というグループミッションを掲げました。

──「新しい可能性を、次々と。」というグループミッションに込められた想いについて教えてください。

この言葉は、HR領域にとどまらず、次々と新しい領域における課題の解決に挑戦していく、という意志の表れであり、同時に、創業から10年以上にわたって、何度も変化を重ねながら挑戦を続けてきた私たちの姿勢を再定義したものです。

「新しいことを始める」と言葉にするのは簡単なことですが、それは、「リソース配分」の観点からすると、トレードオフの関係にあるとも言えます。私たち創業の経営メンバーは、「ビズリーチ」を中心としたHR Tech事業を、多田(洋祐)さん(株式会社ビズリーチ 代表取締役社長)や酒井(哲也)さん(株式会社ビズリーチ 取締役副社長 兼 ビズリーチ事業部 事業部長)たちに託して更なるグロースを目指しながら、同時に新しい事業にも積極的に投資する姿勢を貫くことにしました。

これは、5~10年後のVisionalの姿を見据えたうえでの決断です。今あるものを大きくすることはもちろん大切ですが、それと同時に、「新しいものをつくり続けていく」ことこそが私たちのアイデンティティである、というメッセージングでもあります。

とはいえ、それは決して簡単なことではありません。その意味で、「狩猟型」と「農耕型」のバランスがとれたモデルを、グループ全体として目指していかなければいけません。


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──「狩猟型」と「農耕型」について、もう少し詳しくお聞かせください。

「狩猟型」とは、いわゆるフロー型のモデルで、今日食べる肉を今日狩りに行く、というイメージです。マンモスを一頭狩ることができれば大量の食料を得られますが、しかしかつては保存の技術がなかったため、次の日にはまた狩りに出なければいけませんでした。

対して「農耕型」は、短期的には食料を得ることはできないものの、来たるべき収穫の日に向けて、中長期の目線で、田んぼを耕し苗を植える、というイメージです。一回の収穫で得られる米の量は膨大で、かつ、保存も可能なため、ここではストック型のモデルと位置付けます。

これまでの歴史を振り返ると、人類の生き方は「狩猟型」から「農耕型」へ変わってきましたが、それらを両立させる集団はいませんでした。また、日本の歴史上では、例えば江戸時代においては、武士や商人など、それぞれが別々の役割を担っていたと言えます。

現代のビジネスに置き換えて考えると、私は、「狩猟型」と「農耕型」のバランスがとれた組織をつくっていかなければならないと考えています。例えば、「売る」ことに秀でた会社、「ものづくり」に特化した会社はあっても、一部のグローバル企業を除いて、その両方において確固たる強みを持つ会社は決して多くないと思っています。多くの企業が、「売る」もしくは「ものづくり」のどちらかに偏ってしまうのは、その企業の文化に起因します。

Visionalは、今あるものを大きくすることと同時に、「新しいものをつくり続けていく」という意志を表明して、それをグループの文化として浸透させていきたい。そして、新しいものを生み出す人を応援していきたい。未来のために種を蒔き、すぐに芽が出ないとしても、新しい可能性を生み出す人の力になりたい。そうした(広義の)「ものづくり」を担う人にとって、前向きに働ける会社にしていきたい。そうした背景のなかで生まれた表現の一つが、この「Visional Collectiion」です。


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アーティストが未来へ羽ばたく力を、Visionalの推進力につなげる。

──どのような経緯で、この「Visional Collection」の展示が決まったのでしょうか?

私が経営会議で起案し、全役員の賛同を得て実現に至りました。もともとVisionalは、エンジニアやデザイナーなど自らが作り手である仲間が多く、クリエイティブへの理解や想い入れは強い会社だと思っています。そうした仲間たちを代表する意味でも、私から、「新しいものを生み出す人を応援したい」という想いを伝えました。そして、その想いの表現の一つとして、この「Visional Collectiion」が実現しました。

──この会社は、創業時から「ものづくり」への強い想いを持っていますよね。

はい。ただ一方で、この会社は、私を含め、数字へのコミットを重視する人が多いのも事実です。代表の南(壮一郎)さん(ビジョナル株式会社 代表取締役社長)は金融業界出身で、彼の強みの一つは、判断することが極めて難しいテーマがあった時、決して感情に流されることなく、明確に数字をもってジャッジする力がある点だと私は考えています。そうした数字に対する強いこだわりとセンスを持ったメンバーと、「ものづくり」への強い思いとこだわりを持つメンバーが背中を預け合っていることは、Visionalの強みだと思います。

だからこそ私は、あえて大きな力をかけて、決して数字だけでは成果を測れない領域で、会社の未来のために新しいものをつくる仲間たちに、「ものづくり」への想いを伝え、経営という間接的な立場からではありますが応援していきたい。そう思っています。繰り返しになりますが、「Visional Collection」は、そのメッセージングの手段の一つです。


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──どのような軸で、アーティストを選定しているのでしょうか?

世代は若手から大御所まで様々ですが、これから世界に活躍の場を広げていくであろう日本のアーティストの作品を選んでいます。そうしたアーティストのエネルギーと、グローバルへ羽ばたこうとする力を、Visionalの推進力につなげたい。そうした想いで、作品を展示させてもらいました。

今まさに活躍中のアーティストばかりなので、1年後、3年後、5年後には、ここに展示されている作品の意味合いも変わっていくはずです。まだ20代の若手アーティストの作品も含まれていて、いつか振り返った時に、「(展示し始めた頃と比べて)今では、世界的に有名になっているよね」という話をしながら、「もっと自分たちも上に行きたいね」などと、アーティストの成長と自分たちの成長を重ね合わせることもできたらよいと思っています。

また、幅広い年代のアーティストの作品が並んでいる、という意味でいうと、複数の事業を展開するVisionalと共通しています。創業事業の「ビズリーチ」から、今まさに生まれたばかりの新規事業まで、それぞれフェーズやステージの異なる事業を展開するVisionalの未来を、この展示に重ねながら見ることもできますし、1年後には、きっと見え方も変わってきているはずです。

──社員に、どのようにアートと向き合って欲しいと考えていますか?

アートというと難しく考えてしまう人もいるかもしれませんが、その必要は全くありません。普段の仕事で、目の前のものに囚われすぎてしまうと新しいことが思い浮かばなくなってしまうこともあると思いますが、絵を観ながら「これって何なんだろう?」「どのような想いが込められているのだろう?」と頭をやわらかくしながら考えることが、新しい観点で物事を生み出す原動力や想像力につながるはずです。

禅問答と同じで、自分に問い続けることで、最も大事だと思っていたことが実はそうではないことに気付いたり、物事の本質に立ち返るきっかけを得ることもできると思っています。


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新しい挑戦をしなければ、見えない世界がある。

──この展示には、新しいものを生み出し続けるVisionalにとって、いくつもの意味が込められているのですね。

もう一つ、経済的な意味もあって、アートは資産性のあるものなんですよね。例えば、建物は年数を重ねるごとに減価償却されていきますが、アートにおいては、原則的に価値が減っていくことはありません。引っ越したら全て償却される建物と異なり、アートは資産として保持できます。また、この展示においては、年数を重ねるにつれて次第に価値が上がっていくであろうと思われるものを選定しています。

ですので、社内外へのメッセージングという目的と合わせて、経済合理性があるからやっている、ということも、この場を借りて伝えたいですし、アートに関心のある経営者やビジネスパーソンの方々にもこの考え方を参考にしていただければと思っています。

──「Visional Collectiion」の展示について、今後の構想やアイデアはありますか?

「今後」については、特に考えていません。あくまでも「Visional Collection」は目的ではなく手段の一つであり、「この展示を『今後』どうしていきたいか」について考えることは、経済合理性から外れているからです。

あくまでも営利企業として、その時々に合わせて投資すべきことに投資していくことが重要であり、今回の取り組みの成果がまだ検証できていない段階で、今後について考えることは合理的ではないと考えています。Visionalは変わり続けていく存在であり、この先ステージが変わっていく中で、自ずとやっていくべきことも、きっと変わっていくはずです。

──今後、また新しいことに挑戦していくこともある、ということですよね。

ただもちろん、新しいことに挑むのは、決して容易いことではありません。今回のアートへの投資においても、経済合理性の観点からロジックを設計したうえで、資産的な価値があると判断したからこそ実行していますが、もう一つの目的である「作り手を応援したい」というメッセージングがどのような成果を生み出したかは、5年後、10年後にならないと、分からないかもしれません。

つまり、新しいことに挑むうえでは、それまでの施策が全て上手くいくとは限らず、場合によっては価値を生み出さないという結果になってしまうこともあります。私たちはそういう意味で、今はただ「無駄」にしか見えない「余白」に向けた挑戦を許容できる志を持ち続けられるかどうかを試されている、ということだと思います。

私は、南さんと「『無駄』を愛せるかどうか」という話をよくしています。節度を守ることは大前提ですが、そのうえで、私たちは新しいことに臆せずに挑戦していく。挑戦や投資をしないと新しい世界は見えてきません。Visionalは、変わり続けていくことを至上命題として掲げた会社であるからこそ、もし、一つの施策が無駄になってしまったとしても、そのプロセスから得る学びには価値があると思っています。「新しい可能性を、次々と。」というグループミッションを掲げている、ということは、つまりそういうことです。

だからこそ、私たちはこれからも、新しいことに次々と挑戦し続けていきます。

──今日は、ありがとうございました!

いえ。ありがとうございました。


この記事の執筆担当者

松本 侃士/Matsumoto Tsuyoshi
1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2014年、音楽メディア企業に新卒入社し、音楽雑誌・ウェブサイトの編集や、採用などを経験。2018年、株式会社ビズリーチへ編集者として入社。現在は、人財採用本部・採用マーケティンググループで、「ALL VISIONAL」の運営などを担当している。

撮影:清水健太


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