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New York Yankees球団のオーナーグループへの南 壮一郎の加入について

メジャーリーグ(MLB)の球団オーナーになる――。私にとって、子どもの頃からの夢見ていた憧れの舞台に、このたび、立たせていただくことになりました。

ビジョナル株式会社(Visional) 代表取締役社長の南 壮一郎です。本日は、私が個人として取り組んでいる活動について、報告をさせていただきます。

2023年4月19日(アメリカ時間)、MLB公式サイトにおいて、私がNew York Yankees球団のオーナーグループのパートナー(Limited Partner)の一人になったことが記事になりました。Yankeesファミリーに温かく迎え入れてくださった関係者の皆様に、心より感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

Yankeesのオーナーグループは、筆頭オーナー(Managing General Partner)のHal Steinbrenner氏を中心としたパートナーシップ制度を採用しています。詳細は省きますが、株式会社に例えると、私は少数株主のような立場で、グループの末席に加えていただくことになりました。

誤解を招かないようにお伝えすると、本件はVisionalとは直接的には関係がありません。あくまでも私個人の活動の一環となります。しかしながら、私がVisionalの代表取締役社長であることから、すでに会社宛てにお問い合わせ等が届いており、この場をお借りして、ご報告させていただきました。

冒頭に記した通り、MLBの球団オーナーになることは、私が物心ついた頃からの夢でした。その経緯と、私自身の野球に対する強い想いについて、ここで説明させていただきます。


選手よりもオーナーに憧れた幼少期

私は父の仕事の関係で、6歳の時にカナダのトロントに引っ越しました。元来の野球小僧だったこともあり、すぐに地元MLB球団のToronto Blue Jaysの熱狂的なファンになりました。試合が始まればテレビにかじりつき、頻繁にスタジアムにも足を運びました。当時の趣味はベースボールカード集めで、お気に入りの選手データを眺めては、頭の中で理想のチームを作って楽しんでいました。

この大好きなBlue Jaysと同じアメリカンリーグで競い合っていたのが、Yankeesでした。当然ながら、ライバル関係にあるYankeesの選手についても、すぐに詳しくなりました。今も昔も、Yankeesはスター揃いです。多彩な選手が在籍し、常にスポーツニュースの話題を独占していました。

ただ、私がそうした選手以上に興味を持っていたのが、Yankeesの球団オーナーでした。当時は、George Steinbrenner氏(Hal Steinbrenner氏の父)が指揮を執っていました。その存在感は圧倒的で、文字通り"The Boss"という名に相応しい人物でした。そんな姿を見るにつけ、私の中で興味が選手からSteinbrenner氏に次第に移っていったのを覚えています。いつしか、他のMLB球団のオーナーも調べるようになり、憧れの存在となっていきました。両親によると、10歳の頃には、選手ではなく「MLB球団のオーナーになりたい!」と、自分の夢を口にしていたそうです。

楽天イーグルス時代

その想いは、社会人になってからも途切れませんでした。

2004年9月、私は楽天イーグルスの創業メンバーの一人として、ゼロから新規球団を立ち上げる機会に恵まれました。チャンスに辿り着くまでには紆余曲折ありましたが、様々なご縁を通じて、日本のプロ野球球団の創業に立ち会うという、稀有な経験をさせていただきました。

野球を通じて、どのように社会に大きなインパクトを与えるのか。楽天イーグルスの三木谷浩史球団オーナーをはじめ、経営陣の皆様に事業づくりの「いろは」を一から学びました。そして、球団スタッフの皆様とともに、日本のプロ野球の新しい歴史を創ろうと切磋琢磨した経験は、私を起業へと大きく後押ししてくれました。

その後、私は2009年にビズリーチを創業しました。仲間たちと奔走しながら、日本の働き方に新しい仕組みやムーブメントを生み出そうと邁進してきました。そして、あっという間に14年が過ぎました。

再び自分の夢と向き合う

経営者としての毎日は、常に刺激的で、日々充実しています。ただある時、自分を内省し、これからの人生で自分がやり遂げたいことを書き出してみる機会がありました。その時に、MLB球団のオーナーになるという、10歳の頃から抱いていた夢を思い出したのです。

どうにかして夢に近づきたい。自分の中で想いがふつふつと湧き上がってくるのがわかりました。思い立ったら動かずにはいられないという性格もあって、そこからすぐに、行動を開始しました。

アメリカの知人たちに自分の夢を語り続け、そこから繋がったご縁を辿り、色々な人に会いました。自分から積極的に行動し、何らかのブレイクスルーを信じながら、いくつか点が線となり、子どもの頃、MLB球団オーナーの夢をもたらしてくれたYankeesにつながりました。

私の35年以上にわたる想いや経験、楽天イーグルスで学んだ球団経営、ビズリーチやVisionalの経営で学んだこと…。私自身がYankeesに何が貢献できるか、関係者との面談を何度も重ねました。その期間は1年にわたりましたが、Yankeesからオーナーグループの末席に加えていただけるという知らせが届いた瞬間のことは、一生忘れることはありません。

私にとっては、今ようやく夢を叶えるためのスタートラインに立てたという気持ちでいます。いつの日か、任天堂の故・山内博氏のように、MLB球団の筆頭オーナーになる大きな夢をこれからも追い続けたいと思います。

自分を成長させてくれる夢を持ち続ける

先に記載した通り、本件はVisionalとは直接には関係がなく、あくまでも個人の活動の一環であるという点を、改めて申し上げます。一方で、私にとってはVisionalグループの仲間たちの後押しがあったからこそ実現できた夢だとも感じています。

私たちが創業したVisionalは、「新しい可能性を、次々と。」というミッションのもと、時代がもたらす様々な課題を、事業を通じて解決していくグループです。このミッションを実現するためには、個々が常に変わり続け、学び続ける意識を持ち、行動する必要がある。
Visionalの仲間たちには日頃から常に伝え続けています。

それは、私自身も例外ではありません。今回のプロセスにおいて、世界中のスポーツやエンターテイメント分野の有識者と話し合い、グローバル単位での新しい潮流や仕組みを学びました。この経験を通じて、世界ともっとつながり、より大きなビジネスに関わっていきたいという好奇心が芽生えました。

そして、何よりも、スポーツが好きになった原点ともいえる想いが今回とても明確になりました。私は、人が喜んでいる瞬間に立ち会っているのが素直に好きです。もっと言うと、人を喜ばせることに、何よりも幸せを感じます。この想いから、世界中の人が喜ぶ場面をつくり出すような事業づくりをさらに追求したいと考えています。

テクノロジーの変革により、人生の楽しみ方の選択肢は、かつてとは比較できないほど多様になりました。文字通り、可能性だらけの世界が広がっています。14年前に、知識も経験もまったくなかったインターネット業界に飛び込み、仲間たちと一緒に、日本の働き方に新しい仕組みを創ってきたように、自らがまた先頭に立ち、世界におけるスポーツやエンターテイメント分野を舞台に、何らか新しい事業の可能性をもたらしたいと思います。

自分を成長させてくれる夢を持つことは素晴らしいことです。夢に近づくために計画を作り、仲間を巻き込み、努力を重ねる。そして、夢の達成を仲間たちとともに、心の底から喜び合う。これからも仲間たちとともに、いまは、想像もできないような大きな夢を必ず実現します。

ここまでお目通しいただき、誠にありがとうございます。長文・乱文失礼いたしました。

南 壮一郎

Yankee StadiumのMonument Parkにて

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