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「M&Aサクシード」第二創業期へ。「出会いから始まる納得のM&A」を通じて、経営の選択肢と可能性を最大化する。

法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」。おかげさまでリリースから4年半が経ち、成長し続けています。

2021年11月には、VisionalグループにおけるM&Aに特化した一法人・株式会社M&Aサクシードとして展開を開始し、そして2022年6月、サービス名を「ビズリーチ・サクシード」から「M&Aサクシード」に変更しました。

今回は、代表取締役社長の金蓮実さん(トップ写真:左)と、サービス立ち上げの責任者であり、事業長を務める前田洋平さん(トップ写真:右)に、今まさに第二創業期を迎えた「M&Aサクシード」にかける想いや、今後の展望について聞きました。


プロフィール

金 蓮実/Kim Younsil(キム・リョンシル)
2003年、大学卒業後、株式会社リクルート(現:株式会社リクルートホールディングス)に入社。上海のブライダル事業立ち上げや採用事業の営業部長を経て、2013年に株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)の取締役に就任。メディア事業の新領域における事業部長などを務める。2018年、株式会社プラザクリエイト本社に取締役として参画。2021年8月、Visionalグループのビジョナル・インキュベーション株式会社に取締役として入社。2021年11月、組織再編に伴い、株式会社M&Aサクシードの代表取締役社長に就任し、法人・審査制M&Aマッチングサイト「M&Aサクシード」の事業統括を担う。

前田 洋平/Maeda Yohei
2009年、ニューヨーク州立大学芸術学部卒業後、大手IT企業に入社。エンジニアとして基幹システムの開発に従事。2011年、まだ社員が十数名だった株式会社ビズリーチへ入社。ビズリーチ事業や新規事業、海外事業の立ち上げに従事。2017年、法人・審査制M&Aマッチングサイト「ビズリーチ・サクシード」(現「M&Aサクシード」)を立ち上げる。その後、サービス設計やビジネス開発を担う企画開発部部長を務め、現職に就任。


人生を託せる、出会いのために。

──さっそくですが、「M&Aサクシード」の事業概要について教えてください。

前田:「M&Aサクシード」は、企業・事業の譲り渡しを検討している企業(以下、譲渡企業)様と、譲り受けを検討している企業(以下、譲り受け企業)様をつなぐ、法人・審査制M&Aマッチングサイトです。譲渡企業様は匿名で事業の概要を登録でき、譲り受け企業様はその情報を検索・閲覧し、興味を持った譲渡企業様へ直接メッセージを送ることができます。

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これまでM&Aを検討する際は、アナログな方法で出会うために、限られた選択肢から選ぶことが多くありました。しかし、「M&Aサクシード」をご利用いただくことで、企業との出会い方が変わり、候補数も劇的に増えます。このようにして、インターネット上で両者を可視化することによって、経営者の方々の選択肢と可能性を広げるお手伝いをさせていただいています。

──「M&Aサクシード」は、どのような社会の課題に向き合っているのですか?

前田:大きく2つあります。一つは、中小企業で経営者の高齢化が進み、事業承継のニーズが高まっていることです。いわゆる、中小企業の「2025年問題」です。日本の中小企業の経営者は、2025年に6割以上(約245万人)が引退時期を迎え、約半数にあたる127万社(日本の企業の約3分の1)が後継者未定の状態にあると言われています。(※1)

そして、その半数以上は経常黒字です。(※2)経済産業省の試算によると、黒字廃業が続けば、2025年までに累計で約22兆円のGDPと約650万人の雇用が失われると予測されています。私たちは、こうした大きな社会の課題に向き合っています。

※1 平成28年度 総務省「個人企業経済調査」、平成28年度 株式会社帝国データバンクの企業概要ファイルから推計
※2 株式会社東京商工リサーチ「2016年『休廃業・解散企業』動向調査」

もう一つは、コロナ禍の影響下において経営環境が急変し、これまで一本足打法だった企業様が多角経営化したり、業態転換や事業転換を図ったりするなど、スピーディーな変化が求められていることです。

このようななか、「M&A経営」(M&Aを通じた「掛け算」の経営)を実践する企業様が増えています。実際、国内のM&A件数は年々増加し、「M&Aサクシード」を通じた年間成約数も3年前比で9倍に増加し、M&A市場は活発化しています。

このように、「M&A経営」を実践されている企業様は、M&Aが経営に良い影響を与えることを理解されているのですが、日本全体では、M&Aが経営の選択肢としてまだまだ一般化していない状況です。

──「M&Aサクシード」のミッションについて教えてください。

金:「M&Aサクシード」は、「人生を託せる、出会いのために。」というミッション(存在意義)を掲げています。手塩にかけて事業を育ててきた経営者様にとって、企業は人生そのものです。だからこそ、その人生を託せると思える、経営者様と出会ってほしい。私たちは、たくさんの経営者様との出会いを大切にしています。

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お互いに興味を持たれた経営者様同士が、連絡を取り合い、支えてくださったお客様、自慢の商品やサービス、一緒に働いてきた方々に、どんな未来が描けるかについて、同じ経営者様だからこそ、腹を割って、膝をつき合わせて話していただきたいです。

対話を通じて、両社の事業に「掛け算」が生まれる話になったり、時には、話が合わないこともあるかもしれません。その過程も大切にしていただき、たくさんの出会いや対話が、納得できる瞬間を連れてきてくれるまで、また一人、もう一人とお会いいただきたい。

そして、経営者様の描いてきた人生を、相手の経営者様に託せると思えたら、M&Aという経営決断をしていただく。人生を託された経営者様も、熱い想いで受け取り、さらなる発展に向けて歩み出してくださいます。

私たちは、そんなM&Aが一組でも多く生まれるよう、出会いや対話の機会と、納得にいたるステップをこれからも追求していきます。


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金 蓮実


「出会いから始まる納得のM&A」の創出を目指す。

──そうした出会いを創出し続けていくために、「M&Aサクシード」がチャレンジしていることは何ですか?

金:私たちが大切にする「M&Aサクシード」の提供価値は「出会いから始まる納得のM&A」です。それを実現するために、「恋愛結婚型のM&A」という選択肢を提供し、将来的に一般化していくことにチャレンジしています。

「結婚とM&Aに何の関係があるの?」と、きっと頭のなかに「???」が浮かんだことと思います。二つの共通点は、どちらも出会いがあり、人と人が結ばれ、会社と会社が結ばれる点です。

いきなりM&Aの話だと馴染みがない方が多いと思いますので、結婚でたとえてみたいと思います。結婚するまでの出会い方の歴史を振り返ってみると、昔は親同士が結婚相手を決める「いいなづけ」が多く、その後、「お見合い結婚」が増えました。そして、この20~30年は、「恋愛結婚」が主流になっています。

現在では、「ネット婚活」や「マッチングアプリ」の選択肢も出てきています。恋愛結婚よりもお見合いのほうがいいという方も多く、現在も結婚相談所は多くあり、その存在は重要だと思いますが、恋愛結婚という選択肢が増えたことで、さまざまな出会い方の中から、自分の好きな出会い方を選択できるようになりました。

この恋愛結婚をM&Aに置き換えて見たときに、お見合い結婚のように仲人を介すことなく、“直接”相手から連絡がきて、たくさん出会ってみる。さまざまな出会いと対話を通じて、自身では自覚していなかったよさに気づいたり、二人でいることで新しい世界が開けたりと、さまざまな気づきがあり、この人と一緒になろうというお互いの納得を経たうえで、結婚を決断するという過程があってもいいのではないか。「選択肢は多いほうがいい。M&Aも、お見合い結婚型だけでなく、恋愛結婚型があってもいいのではないか?」という考えに至りました。この出会いから納得するまでの過程がとても大切だと私たちは思うのです。

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数十年前は、国内においてM&Aはほんの一部の限られた企業同士によるものという考えが主流であったなか、M&A仲介会社様がゼロから道をつくられ、現在のようにM&Aが一般化しつつあるのは、M&A業界に携わる全ての方々の努力の賜物であり、素晴らしいことだと思います。

ただ、これまでのM&Aは、アナログな方法で出会うことが多く、多くの場合、譲渡を検討する経営者様から意向を聞いたM&A仲介会社様が代わりにお相手候補を複数社見つけ、その中から経営者様同士が出会い、意思決定するという過程が一般的でした。

一方で、「M&Aサクシード」では、譲渡検討中の経営者様は、「M&Aサクシード」に登録すると(ご自身で登録だけでなく、M&Aアドバイザー様による代理登録も可能)、「M&Aサクシード」を利用する全国8,000社の譲り受け検討中の企業様から直接メッセージが届きます。譲り受け企業様の多くが経営層の方が自ら利用されているので、「御社に興味があります、一度お話ししてみたいです」というラブレターが経営者様から届きます。

全国数千社の譲り受け検討中の経営者様は、「M&Aサクシード」に掲載されている譲渡検討中のさまざまな企業様の情報を見て、「当社とこの企業様が一緒になったら、どんなことができるだろうか?どんな掛け算が生まれるだろうか?」と想像します。それは、その経営者の頭のなかにしかないことが多く、具体的に目の前にお相手がいるからこそアイデアを着想できることがあり、経営者様同士が直接対話することで、思いもよらない化学反応が起きることが多々あります。

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──「M&Aサクシード」では、具体的にどのような出会いが生まれているのですか?

金:日々、お互いに想像されていなかった素晴らしい出会いが生まれています。たとえば、こんな出会いがありました。今後の成長に不安を抱かれていた株式会社エムアンドシー様(譲渡企業様)は日本材料技研株式会社様(譲り受け企業様)から「御社には素晴らしい価値がありますね」と言われ、自社の価値に気づきました。また、従業員の雇用継続、事務所の移転はしないなど、エムアンドシー様が提示した条件を日本材料技研様は全て受け入れ、両社はお互いに納得したうえで一緒になりました。そして、すぐに日本材料技研様はエムアンドシー様に新たな分野のお客様を紹介し、エムアンドシー様は非常に刺激を受けていらっしゃるそうです。(詳細はこちら

他にも、異業種で地域も異なる企業様同士のこんな出会いもありました。桐のかほり 咲楽様(譲渡企業様)は、相乗効果を創り出す新しいビジネスを展開したいという株式会社小野写真館様(譲り受け企業様)の新たな挑戦に心を打たれ、より咲楽様を活かして発展させてくれると期待し、経験豊富な同業からのお声がけもあったのですが、小野写真館様を選びました。そして、譲渡された今、とても喜ばれています。(詳細はこちら

また、譲渡企業様が譲り受け企業様からオファーを受けることで市場価値を知り、経営の選択肢の一つとしてM&A を早期から検討し、経営者の選択肢が広がったという事例もいくつもあります。

このように、リアルの場での出会いからだけでは生まれなかったような、地域や業種を超えた成約事例、両社の想像を超えた成約事例が続々と生まれています。

前田:そうですよね、経営者様同士が直接話すからこそ、生まれるものって、ありますよね。その対話においては、相手の経営者様の想いの理解と共感が大切で、お互いにリスペクトがあったうえで、一緒に未来を考えられるかがとても大事だと思います。

私は、譲渡検討中の経営者様からお話を伺う機会が多いのですが、お会いした際に必ず最初に、創業の想いについて聞いています。どの経営者様も熱く語ってくださいます。それほど、手塩にかけて育ててきた事業への想いは強く、だからこそ、お互いにその想いをリスペクトしたうえで語り合えるかが大切だと思うのです。

こうした背景もあり、創業時から「M&Aサクシード」では、経営者様同士が安心して出会い、想いを語りあえる場づくり、つまり、独自の審査を通過した法人様のみが利用できる会員制という仕組みにこだわってきました。全てのご登録企業様について、私たちが事前に独自の審査を行っています。また、譲渡企業様は、まずは匿名で業種や地域などの情報をご登録いただき、お相手からメッセージが来た際にご自身の判断で社名を開示できます。そのため安心してご利用いただけるのが、「M&Aサクシード」の大きな特徴の一つになっています。


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前田 洋平


「出会い」の場づくりを通して、経営の選択肢と可能性を最大化する。

──法人限定・審査制の会員制にしたのは、前田さんの原体験もあるそうですね?

前田:はい、経営者だった父との経験が原体験になっています。2017年、「M&Aサクシード」(当時「ビズリーチ・サクシード」)をリリースする準備が始まった頃、折しも、私が生まれ育った中部地方で、会社を営んでいた父も後継者問題に悩んでいました。私は、自分の事業を創ろうと決めていて、兄弟もそれぞれの道を歩みはじめていました。でも、継がないにしても父に対して何かできることがないかと考え、後継者候補探しを手伝うことにしました。

父の会社の人事部長の名刺を持ち、私が候補者を探し、一次面接をして、東京のホテルで父に最終面接をしてもらいました。優秀な方ばかりでしたが、しかし、父の目にかなう方とは最後まで巡り会えませんでした。経験やスキルだけではなく、想いや覚悟も大切で、自分でやってみて改めて、事業承継の難しさを実感しました。

その経験を事業づくりに生かしながら、2017年11月に「ビズリーチ・サクシード」をリリースした頃、父の体調が悪くなり、また病気が見つかり、事業承継が喫緊の課題になりました。そんななか、東京である団体が主催する、譲りたい企業と譲り受け企業の対面のマッチングイベントを見つけ、父と参加しました。

その時の、今でも忘れられない出来事があります。私が少し遅れてしまい、「息子です」と言って会場に入ろうとしたところ、入れてもらえなかったのです。人事部長の名刺も持つことを説明し、やっと入れてもらえたのですが、それぐらい秘匿性の高い情報で、経営者様同士が安心して話せるようにすることが非常に重要だと身に染みて体感しました。そのため、「M&Aサクシード」では、創業当初から、法人限定・審査制の会員制サービスを貫いています。

父の話に戻りますが、マッチングイベントでも、後継者候補探しはうまくいきませんでした。そんな中、父は最終的に、長年一緒にやってきた従業員に事業を譲りました。最初、その方は「背負えない」と断っていましたが、体調の問題もあるなかで、最終的には承諾してくれました。そして、2019年4月、無事に事業を譲りました。こうした一連のやりとりを間近で見てきたことで、事業承継を自分のテーマとしてやっていこうとさらに強く感じるようになりました。

今思うのは、当時、父に足りなかったのは「出会い」だと思うのです。きっかけがあるから人は変わる。環境で人は変わる。機会があるから、人は気づき、決断する。「これをこうしよう」と思い描いてから変わるのではなく、機会ありきだと思うのです。

父と同じような経営者様に「M&Aサクシード」を通じて「出会い」の機会を届けたいというのが、私の事業づくりの原動力であり、「M&Aサクシード」を通して挑戦する理由になっています。

──「M&Aサクシード」につながる、金さんの原体験についても教えてください。

金:私は小学校から高校まで民族学校に通っていました。日本で生まれ育っているにもかかわらず、高校3年生になるまで日本人の友達が一人もいない環境で育ちました。その後、あることがきっかけで、日本の大学を受験することを決意しました。(詳細はこちら

当時、通っていた民族学校に日本の大学に進学する生徒はほとんどいなかったので、周りからは反対の声もありましたが、父は私の選択を何も言わずに受け入れてくれました。

実際に日本の大学に入学して、最初に気づいたことがあります。それは、「好きなものは好きでいい。自分がいいと思うことをたくさんの選択肢から選ぶことはいいことだ」ということです。私は初めて世界の広さを知り、同時に、さまざまな人に会うなかで多くの気づきを得て、自分の可能性が広がっていくのを感じました。

そして、大学卒業後、リクルートに入社し、「ゼクシィ」の営業担当になりました。そのときに、最初に先輩から聞いた話が忘れられません。それは、結婚式場探しをする際に、昔は結婚したいと出会った二人が自分たちの価値観にあった場所を探す方法が限られており、結婚式場のエージェントさんに相談して、エージェントの方が提案してくださった限られた選択肢の中から選ぶことが多かったなか、「ゼクシィ」は、たくさんの選択肢を提示することで、どんな式を挙げ、どんな人を呼び、どんな金額を望むのかなど、二人にあった価値観をもとに、選んでもらえるように変えたという話です。

そして、その翌年、私は上海で「ゼクシィ」の事業を立ち上げることになり、上海に到着した翌日から、その世界観を一社一社にお伝えし、当時、結婚式場探しの選択肢が少なかった上海で、「ゼクシィ上海」を創刊しました。

この経験を通じて、何事も多くの選択肢のなかから、自分がいいと思うものを納得して選ぶ過程が大切であること、そして、自分では気づいていない自分のよさは、人と出会うことで気づきを得られることを体感しました。

「M&Aサクシード」の成功事例には、譲り受け企業様から譲渡企業様に直接ラブレターが届き、経営者様同士が話をするなかで、自社のよさに気づき、一緒になることで「掛け算」が生まれることを知り、納得してご一緒になったストーリーがたくさんあります。そのストーリーから、出会いから納得して一緒になることを決断するまでの過程が非常に重要であると思ったのです。

今後、私たちは、恋愛結婚型のM&Aをもっと進めていきたいと考えています。譲渡企業様と譲り受け企業様が出会って幸せになることはもちろんですが、「出会いから始まる納得のM&A」の実現に向けた過程も、さらに強化していきます。

そのなかで重要なのが、多くの選択肢をできるだけ同じタイミングで提供することです。多くの選択肢を同じタイミングで提供することで、納得の出会いを提供できると考えますし、「お互いが納得して一緒になる」ということが「出会いから始まる納得のM&A」に近づけると信じています。


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日本のビジネスの前提を、資本の流動化によって変えていく。

──2022年6月、サービス名を「M&Aサクシード」に変更し、ロゴも新しく生まれ変わりました。「M&Aサクシード」というサービス名と、ロゴに込めた想いについて教えてください。

前田:「サクシード(SUCCEED)」という言葉には「継承」と「成功」という意味があります。「M&Aを支援し、譲渡企業と譲り受け企業双方のさらなる成功を実現したい」という思いを込め、「M&Aサクシード(M&A SUCCEED)」と名付けました。

「事業を次の世代につなぐ「糸」をイメージし、 二つの綱(企業)が中央で結ばれている様子を表現しています。「S」は「SUCCEED(サクシード)」の「S」と、無限大を意味するインフィニティー(∞)の記号ともなっており、価値ある事業がずっと続いてゆくさまを表しています。

金:「M&Aサクシード」のM&Aは「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略ですが、それに加えて、私個人としては、勝手に「Marriage & Ambitious(共に、大志を)」の意味も込めています。企業様が一緒になることで、更なる大志を抱けるよう、素晴らしい出会いを増やしていきたいです。

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──まさに、第二創業期を迎えたタイミングですが、今後の組織づくりについての考えを聞かせてください。

前田:私は約4年半、サービス立ち上げ時から「サクシード」と一緒に走り続けてきましたが、このサービスを自分の想像の範疇を超えて成長させていくためには、りょんさんたちのような新しい仲間の存在が重要になります。当たり前ですが、事業づくりは一人や少人数の力だけでは推進できるものではありません。

今後、この事業を更に成長させていくためには、今の自分たちにはない豊富な経験を持つ多様なメンバーの力が必要になります。だからこそ、事業づくりと並行して仲間づくりも推進しながら、組織もどんどん大きくしていきたいと思っています。

金:第一創業期、第二創業期というように事業のフェーズが変わっていくなかで、それぞれのメンバーが在籍している期間も異なり、一人ひとりが見てきた歴史も違うかもしれません。ただ、メンバー全員の間で「5年後、10年後、こうした世界を実現したい」というビジョンが一致した時にこそ、多様なメンバーが集まるチームの力を最大化できると思っています。これからも私たちは新しい仲間を次々と迎え入れていきたいと考えていますが、みんなで同じ世界を目指すことを大事にし続けていきたいです。

──今後「M&Aサクシード」が目指す世界について、教えてください。

前田:先ほどの話と重なりますが、私は事業づくりの原体験として、父の後継者候補探しの経験があります。当時の父であったり、また、父と同じように潜在的に悩まれている経営者の方々に価値を届けるために、「M&Aサクシード」を世の中のインフラと呼べるレベルにまで成長させていきたいです。そうした視座を持たないと、この事業に挑む意味はないと思っています。

現状では、M&A業界においては、M&Aをすると決断してから利用するサービスがほとんどで、そうなると経営者の方々にとって、やはりどうしてもM&Aのハードルは高くなってしまいます。そうではなくて、常に他社との出会いを通じて自社の価値に気付ける状態をつくり、その出会いからM&Aも選択肢の一つとして検討できる世界を創りたいです。そのような、M&Aが経営における当たり前の選択肢の一つと浸透した世界を実現していきたいです。

金:本来であればM&Aは、どのフェーズのどのような企業にとっても、経営における当たり前の選択肢であるはずが、今は、跡継ぎ不在の企業のためのものというイメージが強いですよね。私たちは、この前提を本気で変えていきたいと思っています。

「ビズリーチ」が十数年かけて、「ダイレクト・リクルーティング」という新しい採用のあり方を提唱し、浸透させて雇用の流動化を促進してきたように、私たちも「M&Aサクシード」を通して、経営の選択肢と可能性を最大化させたいです。

私は、これまでの自身の様々な経験から「あらゆる前提は、変えられる」ということを、心の底から信じています。まだまだ私たちのビジョンの実現までの道のりは長いですが、同じ想いを持つ仲間たちと一緒に、日本のビジネスの前提を資本の流動化によって変えていくために、ここから一つずつ挑戦し続けていきます。


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この記事の執筆担当者

松本 侃士/Matsumoto Tsuyoshi
1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2014年、音楽メディア企業に新卒入社し、音楽雑誌・Webサイトの編集や、採用などを経験。2018年、株式会社ビズリーチへ編集者として入社。現在は、ビジョナル株式会社の社長室で、Visionalグループ全体の採用マーケティング施策を担当している。


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