HR業界日本最大のイベントを目指し、熱量の高い場を創りたい。「HR SUCCESS SUMMIT」に込められた想いを紹介します。
この記事では、株式会社ビズリーチが主催する、最新の人事・採用成功事例を学べるイベント「HR SUCCESS SUMMIT」(以下「HRSS」)について紹介します。
「HRSS」は2018年に始まり、2023年の開催で5回目(2020年は緊急事態宣言下のため中止)を数えます。特別ゲストを招く基調講演や、知見豊富なパネリストによるセッション、専門家を交えたワークショップ、人事や採用の領域における成功事例を讃えるアワード、そして懇親会などが催され、一日を通して人事や採用の最新トレンドを学ぶことができます。
東京国際フォーラムで開催された2023年の「HRSS」は、「『人』の可能性は次のステージへ」というイベントテーマを掲げ、イベントの企画コンセプトを「学ぶ・つながる・楽しむ」としました。
今回は、プロジェクト統括の向眞毅さん(写真:中央)、副統括の中村俊太郎さん(写真:右)、デザイナーの柿野幸歩さん(写真:左)にインタビューを行い、「HRSS」の各コンテンツに込められた想いや意図について話を聞きました。
プロフィール
「学ぶ」だけではなく、「つながる」「楽しむ」空間を提供する。
──はじめに、ビズリーチが「HRSS」を開催する目的や背景について聞かせください。
向:「HRSS」の目的は、人事や採用に関わる方々を主役にし、最新の成功事例やナレッジを共有することです。企業の人事や採用担当の方は、部署の人数が少ないことも多く、情報が社内で閉じがちなのですが、幸い、当社は「ビズリーチ」や「HRMOS」をはじめとするHR Tech領域のサービスを運営する中で、各社の素晴らしい取り組みを肌で感じていますので、そうした知見を来場するお客様に還元し、少しでも普段の業務に役立てていただきたいと思っています。
中村:具体的には、実際に各サービスのお客様からいただくお声をコンテンツの企画に活かしています。例えば、2018年、2019年は、大手企業を中心に、「現場を巻き込む採用活動」への関心が高かったため、実際に「ビズリーチ」を活用して実践されている企業人事の方をお招きしご登壇いただきました。また、現在は「タレントマネジメント」への関心が高まっていることを踏まえ、今回の講演テーマに加えました。人事や採用担当者の方の声が反映されたコンテンツだからこそ、業界の流れを押さえつつ来場者の皆さんの課題解決に繋がるような内容になっていると思います。
──2023年の「HRSS」はどのようなコンセプトで企画したのでしょうか。
向:今回の「HRSS」は、「学ぶ・つながる・楽しむ」をイベントのコンセプトとして、そのコンセプトのもとで様々なコンテンツを企画しました。
まず、「学ぶ」は、最新の事例やナレッジを学ぶコンテンツなどを指します。基調講演と特別講演では、社会的に重要な各テーマにおいて最前線で活躍されているリーダーの皆さんにご登壇いただきました。また、パネルセッションでは、お客様の関心が高いテーマや分野で、先進的な取り組みをされている方々に登壇いただきました。その他にも、ビズリーチ社のサービスを活用した成功事例を学ぶテーマ講演や、具体的な業務のHowを共有するワークショップなども企画しました。
続いて「つながる」は、主に、お客様同士の交流を促すコンテンツなどを指します。お互いの課題を共有する場としてワークショップを企画したり、また、希望者の方を対象として、感染対策をした上での懇親会も企画しました。この「つながる」という要素については、来年以降さらに価値を高めていきたいと考えています。
最後に「楽しむ」は、参加者に「HRSS」ならではの体験を提供し、イベントを楽しんでもらうコンテンツなどを指します。これは、私が2022年9月に視察したアメリカのセールスフォース・ドットコム社が主催する世界最大規模のプライベートイベント「Dreamforce」から学ばせてもらいました。「Dreamforce」では、来場者に、真剣に学ぶためのコンテンツとゲーム要素のあるコンテンツの両方が提供されていて、その時の印象的な体験から、私は「HRSS」を「Dreamforce」のように、また来たいと思える楽しいイベントにしたいと明確に意識するようになりました。それが、今回のコンセプトにおける「楽しむ」という要素に繋がっています。
──「学ぶ」コンテンツの企画で特に意識したことを教えてください。
中村:大きく3つの軸を意識して各コンテンツを企画しました。1つ目の軸は、人事や採用の最新のトレンドを押さえること、2つ目は、HR Techサービスを運営する当社としてお客様と共に目指したい世界観を伝えること、3つ目は、お客様が今求めていることを伝えることです。
1つ目の軸にあたる人事や採用のトレンドとしては、例えば、今大きな注目を集めている「人的資本経営」を取り上げました。主に、基調講演や特別講演において、その分野で著名な方を登壇者に招きお話しいただきました。
2つ目の軸にあたる、当社がお客様と共に目指したい世界観としては、例えば、「現場を巻き込む採用活動」を取り上げました。先ほどの向さんの話にもありましたが、以前からも注目度の高いテーマとして取り上げていたのですが、今後、現場主体のPM型の採用活動にシフトしていくお客様が増えていくことや、それに伴い採用や人事の担当者の役割が大きく変化していくことを踏まえ、より具体的な内容に触れることを意識し、先進的な取り組みをしている各企業の方々にお話しいただきました。
3つ目の軸にあたるお客様が今求めていることとしては、「採用戦略のKPI」や「ソフトウェアエンジニアの採用」などの具体的なテーマを取り上げました。私たちがサービスの提供を通して耳にしてきたお客様からの声をもとにしながら、また、登壇者の皆さんと密に話し合いを重ねながら、今、人事や採用担当者の皆さんが強く必要とする事例やナレッジを各テーマ講演やワークショップに盛り込んでいきました。
──今回から新しい要素として追加された「楽しむ」について、柿野さんがデザイン面で取り組んだことについて教えてください。
柿野:私は主に、来場者の皆さんに視覚的な要素を通じて楽しんでいただくための施策や、来場者の皆さん自身の手で「HRSS」が創られていることを感じていただくための体験などを企画しました。
まず、今回の「HRSS」のデザインコンセプトを「スポットライト」としました。このコンセプトには、世の中の人事や採用担当者の皆さんにスポットライトを当てていきたいという、私たちの想いが込められています。このコンセプトにリンクさせるように、本物の舞台のような記念撮影ブースをフォトステージとして会場に用意したり、コンセプトにちなんだノベルティとして、オンラインの面談で使えるPC用のライトを進呈したりしました。幸いなことに、来場者の皆さんにとても喜んでもらえました。
また、イベントからお帰りになる際には、会場の出口に、今抱えている悩みや向き合っている課題別の投票ボックスを用意して、ネックストラップを返却する形で、来年もっと学びたいテーマを投票できるような流れをつくりました。投票の結果は「お悩み投票」という形で集計され、最も多かったお悩みが来年のテーマになります。
こうしたプロセスを通して、皆さん自身の手で「HRSS」が創られていくことを感じ取ってもらえたのではないかと思っています。
一つの大きなコミュニティとしての「HRSS」を、今後さらに拡大していく。
──最後に、今後の「HRSS」の展望について教えてください。
向:大きなところで言うと、「HRSS」をHR業界で日本最大のプライベートイベントにしたいと思っています。僕は、過去に様々なイベントづくりを経験してきましたが、イベントというのは、非日常的な空間での体験を共に過ごすことで一体感が生まれる緩やかなコミュニティのようなものだと思っています。例えば音楽フェスでは、フェス参加者同士で共通の話題があったり、仲間意識が生まれたりしますよね。先ほどお話しした「Dreamforce」に参加した時も、単なるイベントというよりも、まるで一つのコミュニティのようなムードを会場全体から感じました。
私たちとしても、「HRSS」を通してお客様同士が緩やかに繋がり、高め合うコミュニティを作っていき、その輪を拡大し、熱量をより高めていくことで、お客様への提供価値をさらに大きくしていきたいと考えています。
もっと目先の具体の部分では、「学ぶ・つながる・楽しむ」というコンセプトを今以上に突き詰めていきたいです。例えば「学ぶ」要素については、メモを取りやすい机、会場の照明など、学べる環境づくりにもっとこだわりたいです。また、一つ前の話にも重なりますが、「つながる」という要素についても、来場者同士がもっと繋がれるようなコンテンツやワークショップを増やしたいと思っています。
また、これはまだ構想に過ぎませんが、「HRSS」を、ビズリーチ社がビジョンとして掲げるキャリアインフラを体現するイベントにしたいと思っています。例えば、企業のお客様を1日目、各サービスのユーザー様を2日目に招待することによって、「HRSS」全体が、人事や採用担当者と、自立したキャリアを描くユーザーをつなぐプラットフォームになるというイメージです。イベントを触媒にして、ビズリーチの各サービスの価値が高まるにはどうしたらいいかという点については、今後さらに突き詰めたいと思っています。
関連記事
この記事の執筆担当者
「All Visional」Twitterは、こちら。