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株式会社ビズリーチの社員に向けて定めた心得「7つのプロフェッショナリズム」に込めた想いを紹介します。

株式会社ビズリーチは、「『キャリアインフラ』になる」というビジョン、「キャリアに、選択肢と可能性を」というミッションを掲げて、「ビズリーチ」「HRMOS」「ビズリーチ・キャンパス」という3つの事業を運営しています。

この記事では、2023年に制定した株式会社ビズリーチの社員一人ひとりのプロフェッショナルとしての心得「7つのプロフェッショナリズム」について紹介します。

7つのプロフェッショナリズム

キャリアインフラ実現の原動力となるために、
全社戦略に沿った、何ごとにも夢中になれるプロフェッショナルな組織を目指す。


一人ひとりが、社会に与える影響力とまっとうな倫理観をもったうえで、
強い実行力により、新しいチャレンジはもちろん、積極的に現状を改善していく。

そして、熱量ある最高の仲間たちと共に、組織や事業を共創する。


「7つのプロフェッショナリズム」を実践し、この組織をつくりあげていく。


01 向き不向きより前向きに

自分が向いているかどうか考えるよりも、
前向きな姿勢で取り組んでみよう。
そうすれば、次の展開が見えてくるはず。
未知なことにも進んでチャレンジする姿勢で、
次の選択肢や可能性を引き寄せよう。

02 好奇心からすべてがはじまる

大きな価値を生む創意工夫のきっかけは好奇心。
些細なことであっても好奇心をもつことで、
あらたな発見や学びがあるはず。
ひとつのことを深く突き詰める。
いろいろなことを広く知る。
積極的に探求していこう。

03 何ごとも当事者意識

さまざまな状況や出来事に対して視野を広げ、
当事者として物事を捉えよう。
視点を変えることで、困難な現状でも打破できる。
どんなことにも主体的になろう。

04 走りながら考える

行動と思考のバランスが大事。 
まず走り出すことで情報が増え、
経験による知見も深まることで、突破口が見いだせる。 
その結果、効率化や仕組み化による素早い展開が可能になる。
最後まで走りながら考え抜こう。

05 本気の中に遊びゴコロを

努力は夢中に勝てない。
挑戦することを楽しみ、
努力の先にある「夢中状態」になることで、圧倒的な成果や、考えもつかなかった工夫やアイデアをも生み出すことができる。
課題解決のプロセスにワクワクを埋め込もう。

06 期待をこえる

周囲の期待に応えてからが本番。
お客様を最優先に考え、仲間と協力し、
結果にこだわり続けることで
期待をこえる感動を生み出そう。
自分の成果は後からついてくる。

07 エナジャイズ!

自ら活き活きと行動することで、
事業をともに支え合う多様な仲間たちを鼓舞していこう。
周囲の活力を引き出して、組織を動かし
ビジョン実現に向け突き進む。
プロフェッショナル同士で、組織や事業、未来を共創していこう。

今回、酒井哲也さん(株式会社ビズリーチ代表取締役社長)にインタビューを行い、「7つのプロフェッショナリズム」制定の背景や、制定する過程で大切にしていたことなどを聞きました。


プロフィール

酒井 哲也/Sakai Tetsuya
2003年、慶應義塾大学商学部卒業後、株式会社日本スポーツビジョンに入社。その後、株式会社リクルートキャリアで営業、事業開発を経て、中途採用領域の営業部門長などを務める。2015年11月、株式会社ビズリーチに入社し、ビズリーチ事業本部長、リクルーティングプラットフォーム統括本部長、取締役副社長などを歴任。2022年7月、株式会社ビズリーチ代表取締役社長に就任。2022年10月、ビジョナル株式会社取締役を兼任。


年次や職種を問わず、一人ひとりがプロフェッショナルとしての意識を持つ。

──はじめに、「7つのプロフェッショナリズム」を制定したきっかけや背景について教えてください。

株式会社ビズリーチとして「『キャリアインフラ』になる」というビジョンを掲げていますが、ビジョンとして終わらせることなく、どのように実現するかが重要です。世の中の大きな動きとして、戦略においてもコモディティ化が進んでいる中、ゴールに行き着くまでの実行力を、組織として持てるかどうかが鍵となります。ですので、「強い実行力」を持った組織となるため、社員一人ひとりがプロフェッショナルとして行動できるように目指す姿を言語化し、「7つのプロフェッショナリズム」を定めました。

もう一つの背景に、会社が大きくなり、ここ数年で社員数も増加したことがあります。ビズリーチは、これまでの人材業界にはなかった「ダイレクトリクルーティング」という新たな採用活動の概念を提唱しながら、ここまで成長してきました。今では多くの企業様に活用いただけるサービスになりましたが、世の中に受け入れてもらえるようになるまでの組織として生み出すパワーや一体感は非常に大きく、私が入社した時にもそれこそがビズリーチの強みだと感じていました。ただ、組織の規模の拡大や多事業化により多様な人材が増えてきたことや、コロナ禍でリモートワークが定着し、対面のコミュニケーションが制限されていたこともあり、強みであったカルチャーが、特にこの数年間で薄れ始めているという感覚がありました。そうした中で、今一度、みんなで同じ想いを持ってビジョンの実現に向けて走るための指針を定める必要があると考えました。

私は、大きなビジョンの実現を目指す上では、本当に大切だと思うことを何度も言い続けることが大事だと思っています。それは、南(壮一郎)さん(Visional代表)の一貫した姿勢を近くで見ながら日々感じていることでもあります。みんなで自分たちが大切にしたいことを何度も言い続けることによってこそカルチャーが生まれ、それが色濃いものになっていく。その大切にしたいことを、今このタイミングで改めてまとめて生まれたのが、この「7つのプロフェッショナリズム」です。

──Visionalとして掲げているVisional Wayの中に5つのバリュー(価値あることを、正しくやろう/変わり続けるために、学び続ける/お客様の本質的課題解決/その行動で、ブレイクスルー/事業づくりは、仲間づくり)がありますが、その上での「7つのプロフェッショナリズム」の位置付けについて教えてください。

Visional Wayの中にある5つのバリューを大切にすることを前提とした上で、株式会社ビズリーチとして「『キャリアインフラ』になる」という大きなビジョンの実現を目指すための、具体的な行動の指針となる言葉が必要だと考えました。ビジョンの実現のためには、アプローチの仕方が重要であるという考え方のもと「7つのプロフェッショナリズム」には、日々の業務において「ここだけはこだわりたい」「こういう姿勢を特に大切にしたい」といった指針となる言葉を集めています。

──酒井さんは、株式会社ビズリーチが目指す組織像として「何ごとにも夢中になれるプロフェッショナルな組織」というキーワードを掲げていて、それが「7つのプロフェッショナリズム」のベースにあると伺ってます。酒井さんがプロフェッショナルという言葉に込めている想いについて教えてください。

まず、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」を運営する会社としての使命感があります。プロフェッショナルな方々に対してサービスを提供しているからこそ、私たち自身がプロフェッショナルであろう、ということです。

また、生成AIなどのテクノロジーが進化し続ける変化の激しい時代において、プロフェッショナルを目指し続けない限り、今までの働き方では通用しなくなってしまうし、もしかしたら仕事そのものがなくなってしまうかもしれません。だからこそ、ビズリーチで働くみんなにはプロフェッショナルを目指し続けてもらいたい。この言葉には私自身のそうした強い思い入れがあります。

──プロフェッショナルな組織を目指す上で、なぜ「プロフェッショナリティ」ではなく「プロフェッショナリズム」としているのでしょうか?

「プロフェッショナル」とは、ゼネラルな専門性も含む専門性に長けていることであり、一人ひとりが、ビジネスパーソンとして個々人の価値をなくてはならないものとして高めていく必要があります。

しかし、プロフェッショナルになるためには、専門性を高めるだけでなく、そのための意識を持つことが出発点であり必須になると考え、「7つのプロフェッショナリティ」ではなく、「7つのプロフェッショナリズム」、つまりプロフェッショナルになるための「イズム(ism)」と言葉を工夫しています。

──たしかに、「イズム」であると考えると、誰もが自分ごととして考えやすくなりますね。

入社年次や職種を問わず、一人ひとりがプロフェッショナルを目指し続ける。全員で「プロフェッショナルな組織」になるために、みんなで共通して持つ意識が「7つのプロフェッショナリズム」なのだと思っています。



「一人ひとりがプロフェッショナルである」「夢中になる」の掛け合わせで勝負する。

──この7つの言葉に至るまでの過程ではいろいろな案があったと思いますが、どのような経緯でこの7つに着地したのでしょうか?

前々から、私は、組織としての実行力を高めるために、プロフェッショナルとして「責任感」「向上心(好奇心)」「(思考的)体力」を持つことが大切であると発信し続けてきました。一人ひとりが、自身の領域において目指すべき地点を高め続けるために、どれだけ「責任感」を持って動けるか。どれだけ「向上心(好奇心)」を持って学び続けることができるか。そのために必要な「(思考的)体力」を持ち続けられるか。最も大切なことは、この3つに集約されると考えています。その上で、いろいろな場面を想定した際に、私たちとして大切にしたいことを漏れなく言葉に置き換えていくことが必要だと考え、結果としてこの7つに着地しました。

──言葉を磨き込む中で、特に意識したことなどがあれば教えてください。

一般論として、企業は、規模が大きくなればなるほど、どうしても合理の力学が働きやすくなると思っています。もちろん私たちとしても、合理的な経営や事業運営が大切なのは間違いないのですが、ただ単に合理やロジックを突き詰めていくだけでは、大きなブレイクスルーを実現することはできません。合理やロジックを超えたエネルギーこそが、もともと私たちが持っている強さであり、この7つの言葉にも、一人ひとりが目の前のことに夢中になることで、結果として個人やチームが大きな力を発揮する、というニュアンスを込めています。

──まさに、夢中という言葉も、酒井さんが特に大切にし続けているキーワードだと感じました。

昔聞いた「努力は夢中に勝てない」という言葉がすごく印象に残っていて、私自身の経験でも、意識的に頑張ろうという時よりも、無意識的に夢中になった時のほうが大きな成果に繋がったという実感があります。

一方、プロフェッショナルになることを追求するのであれば、夢中になる必要はないのではないかという考え方もあると思いますが、私たちの強みであるカルチャーとして「一人ひとりがプロフェッショナルであること」と「夢中になること」の掛け算にこだわりたいという想いがあります。

──先ほどの合理の話にも通じるかもしれませんが、一般論として、組織の規模が大きくなればなるほど、おのずと、組織や従業員をしっかりと統制する動きが出てくると思います。ただ、これまでの話を聞いて、「7つのプロフェッショナリズム」は、それとは大きく異なる想いが込められていると感じました。

「7つのプロフェッショナリズム」には、一人ひとりが主体性をもって活躍してほしい、というニュアンスの言葉が並んでいて、これはみんなへの信頼の表れだと思っています。もちろん、会社の規模が拡大し続けていくという前提で言えば、組織としての統制が重要になるのは間違いありませんが、その中でも一人ひとりがプロフェッショナルを目指して主体的に働いてもらいたいという想いを込めています。

──日々の業務の中で、「7つのプロフェッショナリズム」をどのように体現していってほしいと考えていますか?

プロフェッショナリズムは全部で7つありますが、特に何を意識すべきかについては、その時々で異なると思います。もちろん、7つ全てを体現できることが一番の理想ですが、このプロジェクトにおいては、もしくは、この期間においては、これを重点的に意識して頑張る、というような向き合い方をイメージしています。

1つでも2つでも、もちろん7つでも、今大切だと思うことを掲げた上で仕事と向き合い、その都度、自身の変化や成長を振り返る。その繰り返しによって、一人ひとりがプロフェッショナルになっていく。新卒社員や在籍年数の長い方など年次にかかわらず、一つずつステップを重ねながらそれぞれが成長実感を得続け、その結果として強い実行力を持った組織になっていくと思っています。

──当たり前ではありますが、「7つのプロフェッショナリズム」は完成して終わりではなく、ここから、一人ひとりがそれらを体現していく真のプロセスが始まっていくのだと感じました。

はい、ここからが真のスタートです。みんなで「7つのプロフェッショナリズム」に徹底的に向き合うことで、それが「自分にとってのプロフェッショナルとは何だろう?」「今、自分たちは何を最も大切にすればいいんだろう?」と考えるきっかけに繋がるはずです。今後、会社や事業、私たち自身が変わり続けていく中で、その時々で何が大切なのか考えながら走り続けていく。そうした姿勢で、みんなで一緒に大きなビジョンの実現に向けて進んでいきます。


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この記事の執筆担当者

松本 侃士/Matsumoto Tsuyoshi
1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2014年、音楽メディア企業に新卒入社し、音楽雑誌・ウェブサイトの編集や、採用などを経験。2018年、株式会社ビズリーチへ編集者として入社。現在は、ビジョナル株式会社の社長室で、Visionalグループ全体の採用マーケティング施策を担当している。


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